Q6-2「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」を紐解く
★★★ Q6-2 成人鼠径部ヘルニアを予防する方法はあるか?
Answer
確実な予防法はないが、適度な運動と喫煙が発生率低下に有用とされている(推奨グレードC1)
※「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」30頁より
解説
ヘルニアの原因は多岐にわたっており、明確な予防法はない。
過剰ではない運動と禁煙が発生率低下に有用とされており、EHSガイドラインで「唯一有用と考えられる予防法は禁煙である」とされているが、喫煙の影響については異論もある。
前立腺手術後のヘルニアを防止するには、アプローチの工夫や、精索根部の処置などさまざまな術式によるリスク軽減が最近多数報告されているが、現時点で標準とされた方式は確立されていない。
※「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」30頁より
(ただし、太字への変更及び下線は筆者)
注記*
本邦では年間に約14万例の手術が実施されています。
潜在的には年間30~40万例が発生すると言われているようです。
このように、外科手術の中でとても頻度の高い疾患ではありますが、普段の生活の中で鼠径部ヘルニア(椎間板ヘルニアならまだしも)の予防を実施している方がいるでしょうか?
→予防法より「鼠径ヘルニア」「脱腸」といった疾患の概念を普及し、その診断を確実にした上で「嵌頓による緊急手術」を回避した適切な治療を受けられるようにすることこそが我々鼠径部ヘルニアの専門医が実践すべき医療であると考えます。
- 「この腫れはもしかして鼠径ヘルニア?」
- 「鼠径部に不快感や痛みを感じる」
- 「立った時やお腹に力を入れた時、鼠径部に柔らかい腫れを感じる」
- 「腫れは指で押さえると引っ込む」
といった症状の方は是非ヘルニアの専門家にご相談ください。
繰り返しにはなりますが鼠径部ヘルニアは手術でしか治りません。
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