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Q9「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン2015」を紐解く

★ CQ9 成人鼠径部ヘルニアに対して組織縫合法は推奨できるか?

Answer
成人鼠径部ヘルニアに対して、原則的には組織縫合法は推奨できない(推奨グレードB)。

※「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」35頁より

解説

日本ヘルニア学会の鼠径部ヘルニアの分類Ⅰ-1間接(外)ヘルニア(軽度)に対しては、組織縫合法であるMarcy法が考慮される。

また、絞扼や嵌頓の結果として、腸液が逸脱し、汚染手術となった場合、メッシュ方と比較して、再発率が高く、慢性疼痛の発生率が高いことである。

Shouldice法は組織縫合法のgold standard と位置づけられる。

Shouldice法を主とした組織縫合法との比較において、鼠径部切開法あるいは腹腔鏡を用いたメッシュ法(Lichtenstein法、TEP、TAPP)の方が、再発率が低く、慢性疼痛が少ない。

※「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン 2015」35頁より

注記*

Shouldice法はCanadaのShouldice Hospitalで70年前から実施されている術式です。

その成績もとても素晴らしく、下記のpolicyにのっとっています。

“The Shouldice success rate for hernia repair sets the gold standard for medical professionals around the world. Clinical evidence, gathered over 70 years of follow-up with our patients, clearly demonstrates that the hernia repairs performed at Shouldice Hospital are exceptionally safe, secure and reliable. Although there are inherent risks in any surgery, there are no similar or comparable risks in natural tissue hernia repair versus mesh. Scar tissue of natural tissue left in place represents no risk, while mesh left behind can continue its erosion and potential migration within the body. ”

本邦では免疫不全状態などの易感染性の方に考慮すべき素晴らしい術式かとも思いますが、習熟するために是非留学して何年か修行したいものです。

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